Runner in the High

技術のことをかくこころみ

ITエンジニアの副業あれこれ

いろいろやってみた知見が溜まったのでまとめ。

開発

時間給で労働を売る古き良きスタイルの副業。副業として機能開発とかバグ修正とかやったりする。

自分はUIがいい感じだったからという理由でOffersを使って副業を探した。

offers.jp

注意点として、日中まともに会社員やっている人だと、稼働時間が自ずと平日夜か土日だけになってしまう。これが厳しいところとして、副業先のチームの開発プロセスには載ることが基本できないため、非同期作業みたいな形になる&開発スピードが求められるコアな機能開発みたいなアイテムには入りづらくなる。

あと純粋にモチベーション的に平日夜とか仕事したくないときもある。でも副業でアサインされてると仕事しないといけない。場合によってはチームの開発作業の進捗妨害をすることにもなったりする。

独立して作業可能なアイテムを貰えるプロジェクトか、例外的に日中もコミュニケーションできる人の場合にはそこそこワークする副業だと思われる。しかし、ひとりで作業を進められない系の人(未経験とか)は確実にやらないほうがいいと思う。

メンタリング

自分はMENTAを使った。

menta.work

注意点として、MENTAはとんでもない低価格でメンターリングプランを提供するユーザーによって価格崩壊が起こっているので、ちゃんと金を稼ぎたければある程度の価格帯(30k-50k)でのメンタリングプランを提供する必要がある。もちろん高ければ高いほどコンバージョンしにくいが、ちゃんとした価格でまともな(?)メンタリングを受けたい層もマイノリティーではあるが存在しているので、そこを取りに行くのがよい。

私見だが、メンタリングにちゃんと金を払える人間のほうがコーチャブル*1でメンタリングに素直だと思うし、安くすることには安くする以上のリスクもある。

執筆(Webメディア)

エンジニアHubみたいなメディアで執筆をする仕事。

izumisy.work

基本的に1記事いくら、みたいな単価計算になる。すごく儲かるということはない。

最も重要な点としてメディアで執筆をお願いされるような記事というのは「自分が得意な分野」が対象になるということ。

自分が得意な分野ということは、記事を書くことは単なるアウトプットであって、自分の勉強になるかというと... そんなことはない。つまり、知っていることを書いているだけなので学びはほとんどない(編集の人が校正してくれるので文章を書く練習にはなるかもしれないが)。

技術書籍を執筆している人たちも同じようなことを言う。自分が知っていることをただ書くだけなので、自分の学びにはならない。それが許容できるなら執筆の仕事をやってみるといい。どちらかと言えば、金をかせぐというよりも自分のブランディングのため、というほうがモチベーションの向き筋としては正しいかもしれない。

技術顧問業(アドバイザー)

Twitterだとか知り合いのツテをたどって、自分の得意な領域でアドバイザー的なやつをやる。

自分はブロックチェーン技術に関する会社でElmのアドバイザーをやらせてもらっていた。

アドバイザー的な立ち位置であるからには「〇〇なときはどうするべきか」「この言語ではどうすることが最善か」などを知識や経験で持っていることが求められる。自分の場合は現職でElmをかなりの規模で使っているため、そのような知見を広められたらいいなという気持ちでやっていた。

また、顧問業は純粋にコードを書くのとはバリューの出し方が異なる。

開発のゴールはプロダクトを作ることだが、アドバイザーは実際に自分の手を動かすことは少ない。逆に、より大局的で大きなインパクトを生むことが期待される。例えばレビュー方針や設計方針など、チーム全体の生産性を向上させるためにはどうするべきか?を知識や経験を元に考えたりアドバイスしたりするなど。

コードを書いて機能開発をしたりバグ修正をしたりするというのは比較的わかりやすい価値提供であるが、顧問業となると単価もそれ相応に高くかつ設計やチーム全体のイシュー解決がメインの業務になるため、事業ドメイン理解も求められる。設計なんかはドメイン理解があって初めて正しさが分かるもので、ただ「デザインパタンやらフレームワークや言語が得意/詳しい」というだけで根本的な解決ができるかというとかなり怪しい。

自分が顧問業をやらせて頂いていたプロダクトは本業とは全く異なるドメイン領域のものだったため、この部分の理解が浅いことで設計のアドバイスが難しく感じることもあった。顧問業をやるにあたってドメイン理解は技術に関する知識以上に武器になる。

「技術顧問とはどうあるべきか?」みたいな話は元メルカリCTOのsotarokさんの記事もほぼ必読だと思う。

note.com

ブログ

自分の場合にはAmazonアフィリエイトリンクを記事中に貼っている。

例えば以下みたいな記事。

izumisy.work

エンジニアブログはうまく記事を書けば、はてぶでバズったりだとかTwitterで拡散されたりするので、その瞬間風速で金を稼ぐ。やり過ぎると「このブログはアフィ目的のやつだ」と気づかれる。自分も会社の後輩にこのブログがアフィ目的なやつだと思われている(実際そうだが)。

一番ラクだが、上で紹介した副業の中でダントツで一番金にならない。せいぜい毎月500円くらい。一度だけ例外的にはてブでバズってアクセスが跳ねたときは6000円くらい稼いだ。基本的に手間がかからないことが魅力。逆に言えばそれだけ。

なお、はてなブログはProプランになってもGoogleアドセンスの審査が通らないのでやれていない。これは、はてなブログ側の問題とのことで結局Pro契約の2万円をドブに捨てることになった。はてなさんどうにかしてくださいマジで。 → 今は審査に通るようになりました🙏

副業するべきか、どの副業がいいのか

個人的な体感として、一番簡単で金にならないのがブログ、一番難しくて金になるのが技術顧問業という印象。そういう意味では、やはり副業で開発かメンタリングをやるのが無難なのかもしれない。

会社にもよるが、本業でちゃんと給料もらえているor上がる可能性があるのであれば副業なんてする必要がない。むしろ本業でバリューを発揮して給与上げるほうが長期的には得なことが多い。副業には稼ぎすぎると確定申告とかしないといけなかったり、コンテキストスイッチなどの面倒臭さがある。副業で本業へのやる気が削がれるのは最悪だと思う。

一時期は不動産投資とかも考えていたこともあったが、知れば知るほど小さな会社経営並の難易度だと感じてやめた。サブリース業者に任せたりするのも、なんだか不動産業者という情報強者の言いなりになってしまう不安がある。

izumisy.work